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視力は良くないとダメ?

視力は良くないとダメ?

管理人は小学生の頃の視力検査を受けた時に、
視力が1.5や2.0の子がクラスにいましたが、管理人を含め周りのみんなが羨ましく思っていました。

また登下校時に、
視力が良い子にどこまでものが実際に見えるのか試したりして遊んで帰ったことがありました(汗

今でも遠くの景色が綺麗に見える人は羨ましいなぁ~と思ったりすることがありますが、
日常生活ではそこまでの視力は実は必要ないんですよね。

そこで、ここでは視力についてお話していきます。

遠くを見る力だけが視力ではありません!

学校で行われている視力検査や自動車免許更新の時に測定している視力は、
遠距離のもの見分ける力を測定しています。(遠方視力)

この遠方視力を基準の目が良し悪しを決めているわけですが、
視力はなにも遠方視力が全てではありません。

視力とはいろいろと定義がありますが、ここでは下記の6つの視力について触れていきます。

遠方視力
近方視力
深視力
動体視力
暗視力(夜間視力)
色覚

遠方視力とは?

既述の通り、遠くの物を見分ける視力で、
5メートル用の検査表を5メートル離れた所から見ると測定できます。

普通自動車・自動二輪の免許を取得するには裸眼・もしくはメガネなどで強制した状態で
視力が片目で0.3以上、両目で0.7以上が必要になります。

現代の我々日本人は、デスクワークにパソコンは必須ですし、
スマートフォンも含め日常的に近くを見つめる時間が非常に多いと思います。

そのため、遠方視力は0.8から1.0もあれば、近くも遠くも見えるので、充分だといえるでしょう。

近方視力とは?

遠方視力とは反対で、近くの物を見分ける視力のことです。
通常30cm用の検査表を目から30cm離れたところに置いて検査します。

一般的に言われる”老眼”とは、加齢により水晶体の弾性が低下して調節力がなくなり、
この近方視力が低下してしまうことを言い、また正式には”老視”といいます。

深視力とは?

遠近感や立体感を正確にはする能力のことを深視力といいます。

この視力は大型、中型、牽引、第二種免許を取得するのに検査が義務付けられています。
この深視力を測定するのに、 三桿(さんかん)試験という方法で行われます。

検査の流れは、
箱に中に3本の棒があり、そのうち真ん中の棒が手前と奥で動きます。
その真ん中の棒が残りの棒と一直線に並んだと思ったら、真ん中の棒を止めます。
これを3回繰り返して行い、平均誤差が2cm以内だったら合格です。

ちなみに遠方視力検査では問題なく通過できても、この深視力検査で落とされてしまう人が
10人に7人もいるほどの難しい試験です。

動体視力とは?

遠方視力や近方視力では静止している物体を用いて検査しますが、
このときの視力を静止視力といいます。

逆に、動いている物体から視線を外すことなく持続して識別できる能力のことを動体視力といいます。

この能力は球技や自動車レースをされている方と密接な関係がある能力と言われています。

ところで、
電撃トレードでシアトル・マリナーズからニューヨーク・ヤンキースに移籍したイチロー選手は、
止まった状態を見る静止視力は0.4といいほうではありませんが、動きながら動いたものを見る能力、
つまり動体視力(厳密に言えば”空間察知力”)が非常に優れているそうです。

イチロー選手のすごさの秘密の1つはこの動体視力だったんですね♪

暗視力(夜間視力)とは?

夕方から夜にかけて、暗いところでも物体を識別できる能力のことです。
この能力が高い人のことを「夜目がきく」などと言いますよね。

色覚とは?

色を識別できる能力のことです。

実は男性の30人に1人、女性の600人に1人は赤系統と緑系等の色の識別に困難が生じています。
でも正常な人とほとんど同じ程度の識別ができるので、日常生活には何の問題もありません。

バランスが大事!そして過度の矯正はダメ!

上記の6つの視力がバランスよく良いのが優れている眼であり、
素晴らしい視力を持っていると言えるでしょう。

しかし、視力を無理に矯正して伸ばしてやると、
ほかの能力に悪影響が出て、見え方のバランスがくずれてしまう可能性があります。

例えば、近視を過矯正にした状態だと、かなり遠くの物を見るためにピントを合わせた状態です。
その状態で近くの物を見ようとすると、必要以上に眼の調節力が必要となり、
その分眼が疲れやすくなりますし、自律神経が乱れることがあります。

ちなみにレーシック難民と言われる人の多くは、この過矯正が原因です!

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